噛み応えのある食べ物が好き。ご飯もパンも麺も、硬かったり弾力のある方が好み。
小麦王国群馬で育ったこともあって、昔からうどんに馴染みある環境で生きてきた。
もちろん水沢うどんが1番美味しいと思っているが、各地の名物うどんも気になるところ。
山梨県の富士吉田地域で有名な「吉田のうどん」。富士吉田エリアでしか食べられないと思っていたが、甲府にも店舗があったので行ってきた。
日本一硬いうどん?!「吉田のうどん」
富士吉田市が誇る郷土料理、「吉田のうどん」の最大の特徴は、歯ごたえとコシがとても強い麺。
噛めば噛むほど素材と出汁の旨みが口いっぱいに広がる麺の虜になる人は数知れず、連日うどん店にはたくさんの人が訪れるという。
富士吉田地域以外でも食べられる吉田のうどん
山梨県に旅行に行くことが決まった。観光エリアが広く、数箇所はしごしようとすると移動時間が思いの外かかってしまう。
今回、ホテルは八ヶ岳で、観光は勝沼のワイナリーと決めていた。富士吉田エリアはかなりの距離があり、ランチでうどんを食べる為だけに行くにしてはあまりにも贅沢な移動となる。
どうにかして通り道で吉田のうどんを食べられないか調べたところ、甲府駅に店舗があることを発見した。
吉田のうどん製麺所直営店「麺’ズ冨士山」セレオ甲府店
甲府駅直結の駅ビル、セレオ甲府。そのレストランフロアの一角にあるのが、「麺’ズ冨士山」。本場の富士吉田に本店があり、甲府に系列を構える人気店だ。
店内には芸能人のサインも数多く飾られており、大食いチャレンジのお店としても有名なよう。
平日の11時過ぎに到着したところ、待ちなく席に着くことができた。
席に置かれた注文票に記入をしてオーダーをする。アルコールの表記はないものの、空欄部分に書き足すことで注文できる。
うどんの種類は豊富。人気の冨士山うどんで決めていたものの、大きさをどうしようかで少し悩んだ。
アルコールやおつまみもジャンル問わず多く揃っており、昼飲みにも便利。ワインや日本酒も楽しめる。
瓶ビールで喉を潤しながらうどんの到着を待つ。
窓際の席からは、甲府の山々を望むことができ、ほうとうの有名店「小作」もすぐそこに見える。
富士山に見立てた天ぷらの盛りがいい「冨士山うどん」
ちくわの天ぷらが3本、その下に半熟卵。油揚げの形といい、富士山うどんの名の通り。
太麺がチラリと顔を覗かせる。トッピングとうどんで汁がほとんど見えないからか、湯気の立ちは見えず。だが、おいしい香りが湧き立ち早く食べたい気持ちを唆せてくる。
箸で持ち上げうどんを取り出そうとするが、かなりの重量級。角張った麺はしなり、透き通ることなく白さが際立つ。
とにかく歯応え。啜ることは難しく、ガシガシ噛み砕きながら口に運ぶようなイメージ。小麦の甘さが実に美味しい。
衣たっぷりのちくわの天ぷらは食べてるうちにどんどん汁を吸い込んで沈んでいく。汁と衣を一緒にレンゲに掬い飲み込めば、するると口に飛び込みとろけて消える。
茹でたキャベツのシャキッとした食感も、うどんでは味わったことない感覚で楽しい。
「すりだね」を入れて辛味をプラス
卓上には壺が置かれており、ゴマ、山椒、七味をブレンドした「すりだね」という吉田のうどんならではのもの。
ふわっと汁に溶け出し、汁がほのかに紅く変わっていく。山椒のピリッとした辛みが出汁に絡み、少量でも結構辛い。
後半の天かすが浮いたポテっとした汁が、メリハリある味わいになる。辛いのが好きな方には是非試してもらいたい。
お昼時には待ちの列ができる、ランチ人気店
12時ごろには満席になり外には待ちの列ができるほど。観光客2割、サラリーマン8割といったところ。ランチで賑わうお店は間違いない。
テレビで度々特集されている吉田のうどん。想像を超える美味しさに、大満足であった。
甲府にはこのお店以外にも吉田のうどんが味わえる個人店がいくつかあるよう。定休日やアクセスの良し悪しもあるので下調べは必須ではあるが、他のお店にも足を運んでみて欲しい。