星を掬う【町田そのこ】

親からの愛情を受ければ幸せな人生を歩めるのか?

小学1年生の千鶴は、夏休みに母親と1か月間旅をした。
その旅が終わった次の日、千鶴は母親に捨てられた。

それから22年が経ったある日。
千鶴はラジオの懸賞金欲しさにその夏の思い出を投稿したところ、自分を捨てた母親の子供だと名乗る女性から連絡が入る。

母親に捨てられなかったらこんな人生じゃなかった。
自分の人生の苦悩を、捨てた母親のせいとして生きてきた千鶴。


母親と再会したものの、自分の記憶の中の母親とは全くの別人となっていた。

娘を捨てた母親と、母親に捨てられた娘。
不器用な親子による、長い時を経た再出発の物語。