人生の格言は、こっそりと呟いた一言に隠されているのかもしれない。
身長2メートルを超えるマッチョで、オカマのゴンママ。
昼はジムで体を鍛え、夜は自営のスナックでジム仲間達を癒す。
ジム仲間は、サラリーマン、漫画家、高校生、歯医者、社長と性別も年齢も職種も様々。
そしてそれぞれ内に秘めた悩みを抱えている。
思春期の娘とのすれ違い。
離れて暮らす家族との関係。
片想いの女の子への気持ち。
娘を亡くしてからの妻との気まずさ。
ゆとり世代の若者への不安。
ゴンママは全てを察したかのようなまなざしで、悩みにあったカクテルと、励ましの温かな言葉を差し出す。
愛情のこもった熱いウインクも忘れずに。
ジムで出会った筋肉仲間が、それぞれの人生の窮地に立った時に支え合う、オムニバス人情小説。