自転しながら公転する【山本文緒】

恋愛も仕事も親の介護も、一気に全部なんて無理!

32歳の都は、東京でアパレル店の店長として働いていた。
だが更年期障害を患う母親の看病のために仕事を辞め、実家の茨城に帰ってきた。

都はアウトレットモールのアパレルショップで契約社員として働き、同じモールの回転寿司屋で働く寛一と付き合い始める。

優しく料理も上手だが、学歴のない彼は経済的に不安定で、結婚に踏み出すにはどうしても悩んでしまう。
友人に相談しても反対されるばかり。

そんな中、父親までもが体調を崩し、職場ではセクハラやバイトのボイコットなど、立て続けにばたつき始める。

都の頭はグルグル回転してばかり。

「自転しながら公転してるんだな」

幸せになりたい。思うのは簡単だけど叶えるのが1番難しい。

立ち止まり悩み苦しんだ先に待ち受ける幸せとは。現代女性に突き刺さりまくりの傑作長編小説。