同じ苦しみを分かち合う2人の男女の行方とは。
美容院で手にした雑誌に書かれていた、地雷を踏んで亡くなったアフリカの9歳の女の子の記事。
深く刻まれたセンセーショナルな内容は片時も頭から離れず、ついに妻は地雷除去のボランティアをしにアフリカへと旅立った。
しかし現地で武装集団に襲われ、命を落としてしまう。それから1年後、、、、。
来週の月曜日に妻の後を追う決意を決めていた健一のもとに迷惑メールが届く。
くだらない内容に返信をすると、あなたの妻は生きていて、アフリカで私の夫と暮らしているとの返信が。
はじめは適当に返信をしていた健一だが、次第にメールを待ち望んでいる自分に気がつく。
そして、妻の不倫相手の妻だと名乗る相手と、会ってみることに。
メールだけのやり取りで構成されていながらも、次の展開に吸い寄せられる緻密なストーリー展開。
見事な台詞回しは天下の坂元裕二にしか繰り出せない術。
切なさの裏にはロマンティックが眠る、珠玉の恋愛小説。