よくお散歩がてら三軒茶屋に行くことがある。所狭しとお店が軒を連ねてると思ったら、急な住宅街。いつ行ってもいろいろな景色に遭遇できるので個人的に好きな街だ。
駅前には昔ながらのアーケードがあるのだが、その中に気になっている点心屋さんがある。小さなショーケースの中にまんじゅう達がみっちみちに敷き詰められているのだ。
種類が多そうなので、事前に調べてお目当てを決めた上で来店しようと決めていた。そして、厳正なる勝手オーディションの結果、私の口に入るまんじゅうを決めたので早速行ってきた。
中国広東省仕込みの本格点心専門店「包包」
三軒茶屋駅から世田谷通りに出て、エコー仲見世通りに入ってすぐ右手にお店はある。このあたりはアーケードになっているので雨でも快適に買い物ができて嬉しい。
お持ち帰り点心専門店「包包(パオパオ)」だ。この看板を目指して歩けばわかりやすいかもしれない。
私が勝手オーディションを開催したのが見て分かるだろう。この種類の豊富さ。艷やかでぽてっとした点心たちがズラーッと並んでおり、どれにしようか悩む時間さえも楽しい。
厳正なるオーディションの結果、「肉包(ニクパオ)」と「海老包(エビパオ)」の2種類をいただくことにした。
この2つはやはり人気商品なようで、大きさが大・中・小から選べる。もちろん具がたっぷりの大を選んだ。
すぐに食べたいと伝えると、店内の電子レンジで温めてくれる。1分半〜2分くらい丁寧に温めてくださり、ビニール袋を持つ手に熱気が伝わるくらい、熱々の状態で受け取った。
お店の前は本当に狭いので、場所を移動していただくことにする。私が好きな落ち着ける場所があるのだ。
皮も具も店内手作りの極上肉まんたち
海老包(エビパオ)
まずは海老包をいただく。海老包の皮はつるんとしていて丸いフォルムが愛おしい。そしてかなり重さを感じる、さすが大だ。
半分に割ってみると大ぶりの海老がごろごろ入っている。これは絶対に美味しいとニヤけながらひとくち食べる。
皮は甘めで密度が濃い。海老がプリッと弾けたところに、シャキシャキとした食感が加わる。細切りの生姜だ。海老と同様にたっぷりと生姜が入っていて、これが風味を整えアクセントとなっている。
餡は海老にしっかりとまとっており、皮の淡白と濃いめの餡、磯の味とうまく調和がとれている。うん、美味しい。絶対に大にしたほうがいい。具たっぷりを一心不乱にかぶりつくべし。
肉包(ニクパオ)
続いて、1番人気の肉包。こちらはしぼりがある生地。海老包同様の重量感あり。
まだ温かくて慎重に半分に割る。肉も野菜もふんだんに包まれており、食べる前からテンションあがる。
クセのない慣れ親しんだ味だ。本場広東省仕込みというと、独特の野菜や香草が使われているのかと思っていたが、全くそんなことはない。肉にパサつきは全く無くジューシーささえ感じる。
タケノコが入っているようで、時折シャキッと音がなる。玉ねぎが粗みじん切りされていて、とろみが肉餡と絡んで一体感が生まれている。具たっぷりでも案外ぺろりと食べ切れた。
皮も餡も手作りでひとつひとつ丁寧に仕込まれているのが十分伝わってくる。レンジで温め直してもこのクオリティと餡の潤いが維持できているということは、せいろの蒸したては極上に違いない。
そして、まだまだ他にも種類があるところ、三軒茶屋に通い詰めるしかないかもしれない。
近隣公園「キャロットタワー26階展望ロビー」
お店を出て駅方面に戻ると、キャロットタワーという複合ビルがある。駅直結で買い物ができるとあって人気なビルであるが、実は休憩スポットがあるのをご存知だろうか。
そう、26階が展望フロアということで誰でも無料で出入りできるようになっている。しかも9時半〜23時までと長い時間開放されているのも嬉しいポイント。
そんな絶好エリアなのでかなり混雑しており、正直席の奪い合い。日中は空いていたらラッキーと思ってもらっていい。
席が空いていなくても、このように東京を一望できるので行く価値はある。運が良ければ富士山も見える。